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  • 顔のむくみの原因と予防法顔のむくみの原因6選とすっきり解消するための対策法

    2023年11月24日



    そもそも「むくみ」とは何か?

    「むくみ」とは、医学的には「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれ、体内の組織間に過剰な水分がたまった状態を指します。顔のむくみは特に目立ちやすく、朝起きたときや長時間同じ姿勢で過ごした後に顔が腫れぼったく感じることが多いです。これは、血液やリンパ液の循環が滞ることで老廃物や水分がうまく排出されず、皮膚の下に水分が溜まるために起こります。

    顔は筋肉が少なく皮膚が薄いため、むくみが目立ちやすい場所の一つです。むくみが続くと見た目の印象が変わり、疲れて見えたり実年齢より老けて見えたりすることもあるため、放置せずにしっかり対策をとることが大切です。

    顔がむくみやすい人の特徴とは

    むくみやすい人は、日常の生活習慣や体質が関係しています。具体的には以下のような特徴があります。

    • 塩分やアルコールを多く摂取する
    • 水分補給が不足している
    • 睡眠不足や寝る姿勢が悪い
    • 運動不足や血行不良
    • ホルモンバランスの乱れ
    • 冷え性やストレス


    これらの原因を理解し、自分に当てはまるものを見つけて改善していくことが、むくみ解消の第一歩となります。



    ① 塩分の摂りすぎ

    塩分はナトリウムを含み、体内の水分量を調節する重要な役割があります。しかし過剰に摂取すると、体は塩分濃度を薄めるために水分をため込みます。これがむくみの大きな原因です。

    特に加工食品や外食は知らず知らずのうちに塩分過多になりやすく、1食で推奨摂取量の半分以上の塩分を取ってしまうこともあります。厚生労働省の指針では成人の塩分摂取量は1日7〜8g以下が望ましいとされていますが、多くの人がそれを超えています。

    塩分の摂りすぎによるむくみは顔だけでなく、手足や全身にも影響が出ることがあるため、日頃から調味料や食品の塩分量を意識することが重要です。

    ② アルコールの影響

    アルコールは利尿作用があり、一見するとむくみの解消に良さそうですが、実はその後に脱水状態を引き起こし、体が水分をため込もうとする反動でむくみが起こります。

    またアルコールは肝臓に負担をかけるため、肝臓の機能低下がリンパや血液の循環に悪影響を与え、むくみを悪化させることもあります。二日酔い時に顔がパンパンに腫れぼったくなるのはこのためです。

    飲酒後は水分補給をしっかり行い、過度な飲酒は控えましょう。

    ③ 水分不足

    逆説的ですが、水分が不足すると体は「水分が足りない」と判断して水分をため込もうとします。これがむくみの原因となるのです。

    水分補給を怠ると血液が濃くなり、血液循環が悪化。結果として老廃物や余分な水分の排出が滞り、顔がむくみやすくなります。

    一日の目安は約1.5〜2リットルの水分摂取ですが、運動量や気温によって増減します。カフェインやアルコールは利尿作用があるため、それらを除いた純粋な水分を意識的に摂ることが大切です。

    ④ 睡眠の質が悪い・寝不足

    睡眠中は成長ホルモンが分泌され、体の修復や老廃物の排出が活発に行われます。質の悪い睡眠や寝不足はこれらの機能を妨げ、リンパの流れを悪くしてむくみの原因となります。

    また寝る姿勢も影響します。枕が高すぎると頭が心臓よりも下に位置し、水分が顔に溜まりやすくなるため注意が必要です。

    快適な睡眠環境づくりや規則正しい生活リズムを心がけましょう。

    ⑤ 血行不良・運動不足

    運動不足は筋肉の収縮が少なくなり、血液やリンパの流れを促進するポンプ機能が低下します。これにより老廃物や余分な水分が滞り、むくみの原因になります。

    特に首や顔周辺の筋肉を動かす機会が少ないと、顔の血流が悪化しやすいです。長時間のデスクワークやスマホの使用も姿勢を悪くし、血行不良を招きます。

    定期的な全身運動や顔のストレッチ、マッサージを取り入れることが効果的です。

    ⑥ ホルモンバランスの乱れ

    特に女性は生理周期に伴うホルモンの変動がむくみを引き起こす代表的な原因です。プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増えると、体が水分をため込みやすくなります。

    妊娠中や更年期もホルモンバランスが大きく変わるため、むくみが起こりやすい時期とされています。

    この場合は生活習慣の改善に加え、必要に応じて医師の相談やホルモンバランスを整える方法を検討しましょう。



    朝のマッサージでリンパを流す

    むくみはリンパ液の滞りが大きな原因です。顔のリンパは耳下腺や鎖骨周辺に流れているため、まずは首や鎖骨周りのリンパ節をほぐし、老廃物の排出を促しましょう。

    具体的には、指の腹を使って優しく顔の下から上へ、中心から外側へ向かってマッサージします。目元や頬の周りも丁寧に動かし、5〜10分続けると血流が改善し、むくみが軽減します。

    ポイントは強くこすらず、痛気持ちいいくらいの力加減で行うこと。毎朝の習慣にすると効果的です。

    冷温ケアで血流を促進する

    冷たいタオルや氷で顔を冷やすと血管が収縮し、その後温かいタオルや蒸しタオルで温めると血管が拡張します。この交互の刺激が血流を促し、むくみを解消しやすくします。

    特に目の周りや頬の部分を中心に3分ずつ交互に当てると効果的です。ただし敏感肌の方は冷やしすぎに注意してください。

    ツボ押しで巡りをよくする

    顔にはむくみ解消に効果的なツボが多数あります。代表的なものは以下です。

    • 頬車(きょうしゃ):エラの角あたりにあるツボで、顔のむくみやたるみに効く。
    • 迎香(げいこう):小鼻の横にあるツボで、鼻づまりや顔のむくみに効果的。
    • 太陽(たいよう):こめかみの少し後ろのツボで、頭痛や目の疲れにも効果あり。

    指の腹でゆっくり3秒押して3秒離すを3回繰り返しましょう。痛みを感じるほど強く押すのは避けてください。



    むくみにくい食生活のポイント

    むくみの予防には塩分のコントロールが欠かせません。外食や加工食品は塩分が多いため控えめにし、カリウムを豊富に含む食材を取り入れることが効果的です。

    カリウムはナトリウム(塩分)を体外へ排出する働きがあり、バナナ、ほうれん草、アボカド、さつまいもなどが代表的な食材です。

    また、食物繊維を豊富に摂ることで腸内環境が整い、老廃物の排出を促すためむくみ改善につながります。

    質の高い睡眠を取るには

    睡眠不足はむくみの原因だけでなく、美肌や健康にも悪影響を及ぼします。質の高い睡眠のためには以下のポイントを押さえましょう。

    • 寝る1時間前からスマホやパソコンの画面を見ない
    • 寝る直前のカフェインやアルコールを控える
    • 寝室の温度や湿度を快適に保つ
    • 枕は高さや硬さを調整し、首や肩の負担を減らす

    これらを意識して眠ることで、体内の老廃物排出がスムーズになり、むくみの改善につながります。

    運動とストレッチの習慣化

    ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなどの有酸素運動は全身の血流を促進します。特に顔周りの筋肉も動かすことでリンパの流れが良くなり、むくみを防ぎます。

    また、顔のストレッチや表情筋トレーニングも有効です。口を大きく開けたり、頬を膨らませたりする簡単な動作を1日数分取り入れるだけでも効果があります。

    デスクワーク中は1時間に1回は立ち上がって体を動かす習慣もおすすめです。



    むくみに効くおすすめの食材

    • バナナ:カリウムが豊富で塩分排出を助けます。
    • キュウリ:利尿作用があり水分代謝を促進。生で食べるのがおすすめ。
    • 緑茶:カテキンによる抗酸化作用に加え利尿効果も期待できます。
    • トマト:リコピンやカリウムを含み、むくみ解消と美肌効果。
    • 生姜:血行促進効果があり、体の巡りを良くします。

    避けたいNG食材・飲料

    • 加工食品やスナック菓子:塩分・添加物が多い。
    • アルコールの過剰摂取:むくみの原因に。
    • カフェインの摂りすぎ:利尿作用が強く、脱水によるむくみのリスク。特に夕方以降の摂取は控えましょう。



    注意が必要な疾患の例(腎臓・甲状腺など)

    むくみは生活習慣が原因のことが多いですが、慢性的にむくみが取れない場合や、むくみ以外に息切れ、動悸、体重増加などの症状があれば病気の可能性もあります。

    例えば、

    • 腎臓病:腎臓の機能が低下すると体内の水分調節ができなくなります。
    • 心不全:心臓のポンプ機能が弱まることで血液循環が悪化。
    • 甲状腺機能低下症:代謝が落ち、むくみやすくなります。

    これらの場合は早めの受診と治療が必要です。

    セルフケアで改善しない場合の対処法

    生活習慣を見直してもむくみが長期間続く場合は、自己判断せず専門の医療機関で検査を受けることが重要です。特にむくみが片側だけに現れる場合や、痛み・発赤・発熱を伴う場合は血栓や感染症の疑いもありますので速やかな受診をおすすめします。


    顔のむくみは、日常の塩分摂取や飲酒、水分補給、睡眠、運動などの生活習慣を見直すことで大きく改善が期待できます。毎日のケアとしてリンパマッサージやツボ押し、冷温ケアを取り入れ、体の内側からはカリウムを含む食材を摂ることがポイントです。

    また、むくみが慢性的だったり他の体調不良を伴う場合は、専門医に相談し適切な診断・治療を受けることも大切です。

    今日からできる習慣をコツコツ続けて、むくみのないスッキリした顔で毎日を快適に過ごしましょう!

監修者

  • スタッフ画像

    Personal Trainer

    TATSUYA KOMURO

    小室 達也

    高校卒業後、スポーツ専門学校に入学し在学中からモデル等御用達の某恵比寿パーソナルジムでトレーナー活動。その後大手女性専用パーソナルジムに入社しました。

    骨格や姿勢、柔軟性等は十人十色です。お客様のご要望から身体状況に応じて最適なトレーニングメニューを構成しております。

    身体のバランスを整えながら鍛えて、自分史上最高の身体になりましょう!

    保有資格
    ・健康運動実践指導者
    ・日本ストレッチ協会認定ストレッチングトレーナーパートナー
    ・pilates basic instructor
    得意分野
    ・ダイエット
    ・姿勢分析、姿勢改善
    ・肩コリ腰痛改善
    経歴
    恵比寿某パーソナルトレーニングジムでトレーナー活動
    銀座にある女性専用パーソナルトレーニングジムでトレーナー活動
    →一般の方からモデル等のスタイルアップを担当、年間セッション数は1500本以上